1.特定施設入居者生活介護の意義
特定施設入居者生活介護とは、特定施設に入居している要介護者について、当該特定施設が提供するサービスの内容等を定めた計画に基づき行われる以下のものをいう(介法8条11項、介規17条)。
- 入浴
- 排せつ
- 食事等の介護
- 洗濯
- 掃除等の家事
- 生活等に関する相談及び助言
- 特定施設に入居している要介護者に必要な日常生活上の世話
- 機能訓練
- 療養上の世話
特定施設とは、以下の施設であって、地域密着型特定施設でないものをいう(介法8条11項、介規15条)。
- 有料老人ホーム
- 養護老人ホーム
- 軽費老人ホーム
2.特定施設入居者生活介護に係る消費税
特定施設入居者生活介護は消費税が非課税とされる(消法別表第二7号イ、消令14条の2第1項)。例外的に利用者の選定により提供される介護その他の日常生活上の便宜に要する費用は非課税とならない(消令14条の2第1項、大蔵省告示第27号、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準182条3項1号)。
介護保険の対象とならなくても、特定施設入居者生活介護に該当すれば非課税となる(消基通6-7-2)。特定施設入居者生活介護であっても以下のものは介護保険の対象とならない(介法41条1項、介規61条3号)。
- 食事の提供に要する費用
- 滞在に要する費用
- おむつ代
- その他特定施設入居者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
これらは特定施設入居者生活介護に含まれるため、上記の利用者の選定により提供される介護その他の日常生活上の便宜に要する費用に該当しなければ消費税は非課税となる。