1.課税標準
法人が行う蓄電所事業については①収入割及び所得割又は②収入割、付加価値割及び資本割を課税標準として事業税が課税される。
蓄電所事業は日本標準産業分類の細分類でいえば「3311 発電業」に該当する。発電業とは事業者自らが維持、運用する発電用又は蓄電用の電気工作物を用いて、小売電気事業、一般送配電事業、配電事業、特定送配電事業のため、又は自家用発電や特定供給を行うための電気の発電、放電を行う事業所をいう。地方税法上は定義がないものの事業税における電気供給業に該当するものと考える。
法人の行う電気供給業に対しては収入割額のみ又は収入割額と所得割額等の合算額が課税される(地法72条の2第1項2号、3号)。いずれが課税されるかは電気事業法の区分による。電気事業法上蓄電所事業は発電事業に該当し得る。電気事業法上の発電事業とは、自らが維持し、及び運用する発電等用電気工作物を用いて小売電気事業等の用に供するための電気を発電し、又は放電する事業であって、その事業の用に供する発電等用電気工作物が経済産業省令で定める要件に該当するものをいう(電気事業法2条1項14号)。蓄電所事業は放電する事業に該当し、経済産業省令の要件を満たせば電気事業法の発電事業に該当する。電気事業法の発電事業に該当する場合は収入割額と所得割額等の合算額が課税される(地法72条の2第1項3号)。外形標準課税法人に対しては収入割額、付加価値割額及び資本割額の合算額、その他の法人に対しては収入割額及び所得割額の合算額が課税される。
発電所事業に関する経済産業省令の要件は規模等に関するもので小規模なものなどは電気事業法の発電事業に該当しない。ただし事業税では発電等用電気工作物を用いて他の者の需要に応じて供給する電気を発電し、又は放電する事業は電気事業法の発電事業に該当しないものであっても発電事業に含まれる(地規3条の14第2項)。そのため電気事業法の発電事業に該当しない蓄電所事業であっても収入割額と所得割額等の合算額が課税される(地法72条の2第1項3号)
2.分割基準
事業所等の固定資産で発電所又は蓄電用の施設の用に供するものがある場合、課税標準額の総額の4分の3に相当する額を事業所等の固定資産で発電所又は蓄電用の施設の用に供するものの価額により、課税標準額の総額の4分の1に相当する額を事業所等の固定資産の価額により按分する(地法72条の48第3項ハ(1))。
事業所等の固定資産で発電所又は蓄電用の施設の用に供するものがない場合、課税標準額の総額を事業所等の固定資産の価額により按分する(地法72条の48第3項ハ(2))。
3.中間申告義務
発電事業を行う法人については中間申告義務が免除されない(地法72条の26条8項但書)。