本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付けに係る輸出免税

1.基本的内容

本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付けは消費税が免税される(消法7条1項1号)。国内取引でなければそもそも日本の消費税の課税対象とならないため、輸出免税の適用を受けるには、前提として資産の譲渡又は貸付けが日本国内で行われていなければならない(消基通7-1-1)。資産の譲渡又は貸付けが国内で行われたかどうかは、原則として当該譲渡又は貸付けが行われる時において当該資産が所在していた場所で判定する(消法4条3項)。

2.書類又は帳簿の保存

(1)書類又は帳簿の保存義務

輸出免税の適用を受けるには、本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付けであることにつき証明がされなければならない(消法7条2項)。証明がされない場合は免税とならない。この証明は、当該課税資産の譲渡等につき、一定の書類又は帳簿を整理し、当該課税資産の譲渡等を行った日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間、これを納税地又はその取引に係る事務所等の所在地に保存することにより行う(消規5条1項)。

(2)保存が必要な書類

証明のために保存が必要な書類は、原則として当該資産の輸出に係る税関長から交付を受ける輸出の許可若しくは積込みの承認があったことを証する書類又は当該資産の輸出の事実を当該税関長が証明した書類で、次に掲げる事項が記載されたものである(消規5条1項1号)。

  • 当該資産を輸出した事業者の氏名又は名称及び住所等
  • 当該資産の輸出の年月日
  • 当該資産の品名並びに品名ごとの数量及び価額 
  • 当該資産の仕向地

例外に郵便物として当該資産を輸出する場合がある。郵便物として輸出する場合、小包郵便物又はEMS郵便物として輸出する方法と通常郵便物として輸出する方法がある。小包郵便物又はEMS郵便物(以下単に「小包郵便物等」という)として輸出する場合、以下の書類がすべて必要となる(消規5条1項1号イ)。

  • ①日本郵便株式会社から交付を受けた当該小包郵便物等の引受けを証する書類
  • ②当該小包郵便物等に貼り付け、又は添付した書類の写し

②には以下の事項が記載されていなければならない。

  • 資産を輸出した事業者の氏名又は名称及び住所等
  • 輸出した資産の品名並びに品名ごとの数量及び価額
  • 当該小包郵便物等の受取人の氏名又は名称及び住所等
  • 日本郵便株式会社による当該小包郵便物等の引受けの年月日

記載事項に虚偽がある場合、原則として輸出免税の適用を受けることができないものとされる。

通常郵便物として輸出する場合、日本郵便株式会社から交付を受けた当該通常郵便物の引受けを証する書類で輸出した資産の品名並びに品名ごとの数量及び価額を追記したものを保存する必要がある(消規5条1項1号ロ)。