「剰余金の配当」は一般的に利益剰余金を原資とする配当のことを指すことが多い。しかし会社法で剰余金といった場合、利益剰余金だけでなく資本剰余金も含まれると解されている。そのため会社法で「剰余金の配当」といった場合、資本剰余金を原資とする配当と資本剰余金・利益剰余金の両方を原資とする配当も含まれる。
法人税法も会社法に対応した規定がなされている。受取配当等の益金不算入の規定における剰余金の配当からは資本剰余金の額の減少に伴うもの、すなわち資本剰余金を原資とする配当と資本剰余金及び利益剰余金を原資とする配当が除外されている(法法23条1項1号)。除外されている資本剰余金を原資とする配当と資本剰余金・利益剰余金の両方を原資とする配当は資本の払戻しとされ、配当の額のうち一定の金額が受取配当等の益金不算入の規定の対象となる(法法24条1項4号)。また剰余金の配当を行った場合、支払側でも利益積立金額が減少する。資本剰余金の額の減少に伴わないものは、利益積立金額から配当の額の全額が控除される(法令9条8号)。それに対して資本剰余金の額の減少を伴うものは配当の額のうち一定の金額が利益積立金額から控除される(法令9条12号)。