1.基本
事業者のうち、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下で、適格請求書発行事業者でない者については、原則として、その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れにつき、消費税を納める義務が免除される(消法9条1項)。
2.免除の対象
消費税の課税対象は以下の3つである(消法4条1項、2項)。
- ① 国内において事業者が行った資産の譲渡等
- ② 国内において事業者が行った特定課税仕入れ
- ③ 保税地域から引き取られる外国貨物
このうち①と②は免除されるが、③は免除されない。免税事業者であっても保税地域から引取られる外国貨物に対しては消費税が課税される。
3.基準期間の意義
個人事業者と法人で異なる。
法人の場合、原則としてその事業年度の前々事業年度をいう(消法2条1項14号)。ただし当該前々事業年度が一年未満であるときは、その事業年度開始の日の2年前の日の前日から同日以後1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間が基準期間となる(消法2条1項14号かっこ書き)。
個人事業者の場合、基準期間とはその年の前々年をいう(消法2条1項14号)。
4.基準期間における課税売上高の計算
(1)法人
法人の場合、基準期間が1年であるときは、基準期間中に国内において行った課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から、当該基準期間における売上げに係る税抜対価の返還等の金額の合計額を控除した残額が基準期間における課税売上高となる(消法9条2項1号)。基準期間が1年でないときは、基準期間中に国内において行った課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から当該基準期間における売上げに係る税抜対価の返還等の金額の合計額を控除した残額を当該法人の当該基準期間に含まれる事業年度の月数の合計数で除し、これに12を乗じて計算した金額が基準期間における課税売上高となる(消法9条2項2号)。月数について一月に満たない端数を生じたときは、これを一月として計算する(消法9条3項)。
(2)個人事業者
個人事業者の場合、基準期間中に国内において行った課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から、当該基準期間における売上げに係る税抜対価の返還等の金額の合計額を控除した残額が基準期間における課税売上高となる(消法9条2項1号)。基準期間の途中に事業を開始していても年換算はしない。
(3)基準期間が免税事業者であった場合の課税売上高
基準期間が免税事業者であった場合、消費税分上乗せして売上を請求していても上乗せした消費税分も含めて課税売上高を計算する(消基通1-4-5)。