消費税法では有価証券その他これに類するものの譲渡は消費税が非課税とされる。有価証券に類するものの一つとして「合名会社、合資会社又は合同会社の社員の持分、協同組合等の組合員又は会員の持分その他法人の出資者の持分」がある(法令9条1項2号)。匿名組合の持分は「その他法人の出資者の持分」に該当し、有価証券に類するものとされる(消基通達6-2-1(2)ロ)。匿名組合は法人ではない。しかし消費税の課税対象は財・サービスの消費である。有価証券等の譲渡は債権者や株主としての地位の譲渡であり、財・サービスの消費とはいえないため非課税とされる。地位の譲渡であることは匿名組合の持分にもあてはまる。従って匿名組合の持分を有価証券に類するものとして解釈し、その譲渡を非課税取引と解することは問題ないと考える。
なお有価証券の譲渡の場合、課税売上割合の計算時にその譲渡対価の5%のみを分母に含めるという規定がある(消令48条5項参照)。しかし「合名会社、合資会社又は合同会社の社員の持分、協同組合等の組合員又は会員の持分その他法人の出資者の持分」はこの規定の対象ではないため、原則通りその譲渡対価の全額を課税売上割合計算時の分母に含めることとなる。