家賃と短期前払費用

前払費用はまだ役務の提供を受けていないため、原則としてその事業年度の損金の額に算入できない。しかし例外的に1年以内の短期前払費用は重要性の観点からその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することができる(法基通2-2-14)。家賃も継続的に役務の提供を受けるための費用であるため、要件を満たせば短期前払費用の適用を受けることができる。例えば家賃の支払期限は通常その対象となる月の前月である。そのため3月決算の法人であれば、3月に4月分の家賃を支払う。この4月分の家賃はまだ役務の提供を受けていないため、原則としては前払費用として計上し、その支払った日の属する事業年度の損金の額に算入できない。しかし短期前払費用の規定を適用することにより、その支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することもできる。

この通達でいう短期前払費用はその支払った日から1年以内提供を受ける役務に係るものであるため、1年以内に役務の提供を受けられない場合はこの短期前払費用の規定の適用はない。例えば3月決算の法人において翌事業年度の4月から3月分の家賃を2月に前払いした場合、支払った日から1年以内に3月分の役務の提供を受けられないため、短期前払費用の規定の適用を受けることができない(質疑応答事例「短期前払費用の取扱いについて」事例5)。4月から3月分の家賃の前払について短期前払費用の規定の適用を受ける場合、3月に支払う必要がある(質疑応答事例「短期前払費用の取扱いについて事例4」。