住宅ローン控除の適用を受けることができる住宅はほとんど住宅取得等資金贈与の非課税限度額の上乗せの対象となる。
住宅取得等資金贈与の非課税限度額は原則として500万円である(措法70条の2第2項ロ)。例外的に質の高い住宅の場合は非課税限度額が上乗せされ、1,000万円となる(措法70条の2第2項イ)。質の高い住宅とは、新築住宅の場合以下のものをいう。
- エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋(措法70条の2第2項イ(1))
- 地震に対する安全性に係る基準に適合する住宅用の家屋(措法70条の2第2項イ(2))
- 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用の家屋(措法70条の2第2項イ(2))
既存住宅又は増改築の場合は以下の住宅が質の高い住宅に該当する。 - エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋(措法70条の2第2項イ(2))
- 地震に対する安全性に係る基準に適合する住宅用の家屋(措法70条の2第2項イ(2))
- 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用の家屋(措法70条の2第2項イ(2))
具体的には住宅性能評価の基準に依拠しており、それぞれ以下の住宅性能評価に該当する。
措置法 | 該当する住宅性能評価 | |
新築住宅 | エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋 | 断熱等性能等級5以上(結露の発生を防止する対策に関する基準を除く)かつ一次エネルギー消費量等級6以上 |
地震に対する安全性に係る基準に適合する住宅用の家屋 | 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上又は免震建築物 | |
高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用の家屋 | 高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上 | |
既存住宅又は増改築 | エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋 | 断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上 |
地震に対する安全性に係る基準に適合する住宅用の家屋 | 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上又は免震建築物 | |
高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用の家屋 | 高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上 |
一方住宅ローン控除を受けるには原則として取得する住宅が措置法40条10項の認定住宅等に該当しなければならない(措法41条10項)。認定住宅等とは以下のものをいう(措法41条10項)。
- 認定長期優良住宅
- 認定低炭素建築物
- 特定エネルギー消費性能向上住宅
- エネルギー消費性能向上住宅
上記のうち認定低炭素住宅以外は住宅性能評価基準に依拠して定義されている。また認定低炭素住宅も一部住宅性能評価基準に依拠して認定される。まとめると以下のとおりである。
措置法上の名称 | 通称 | 住宅性能評価 |
認定長期優良住宅 | – | 断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上等 |
認定低炭素建築物 | – | 断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上 |
特定エネルギー消費性能向上住宅 | ZEH水準省エネ住宅 | 断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上 |
エネルギー消費性能向上住宅 | 省エネ基準適合住宅 | 断熱等性能等級4以上、一次エネルギー消費量等級4以上 |
住宅ローン控除の対象となる住宅のうち、エネルギー消費性能向上住宅以外のものは省エネ基準を満たすため、住宅取得等資金贈与の非課税の上乗せの対象となる。エネルギー消費性能向上住宅は新築の場合は住宅取得等資金贈与の非課税の上乗せの対象とならないが、既存住宅又は増改築の場合は上乗せの対象となる。