法人税法自体には「剰余金の配当」の定義はない。他の法律における「剰余金の配当」がそのまま法人税法における「剰余金の配当」となる。典型的なものは会社法における「剰余金の配当」であるが、他の法律にも「剰余金の配当」がある。
「剰余金の配当」に関する典型的な法人税法の規定は受取配当等の益金不算入の規定である。この受取配当等の益金不算入の対象となる「剰余金の配当」は株式等に係るものに限られる(法法23条1項1号)。株式等に係らない「剰余金の配当」として協同組合の事業分量配当がある。協同組合には主として組合事業の利用分量に応じて行う剰余金の配当と、出資額に応じて行う剰余金の配当がある(中小企業等協同組合法59条2項)。前者を事業分量配当、後者を出資配当という。前者の事業分量配当は事業の利用分量に応じて行う剰余金の配当であり、株式等に係らない剰余金の配当である。そのため受取配当等の益金不算入の規定は適用されない。